穀類や豆類といった植物由来の食事が主要なタンパク源だった1960年は、1年間で国民1人あたり5.2kgに過ぎなかった肉類の供給量も高度経済成長期を経て、2000年には28.8kgと約5.5倍に増加し、日本も「食文化の欧米化」が年々加速していました。そんな中、近年ではサステナビリティや動物愛護、そしてダイエットなどあらゆる理由を踏まえ、植物由来の食品が再び注目されているのです。

本稿では、〈植物由来の食品とサステナビリティの関係〉を分かり易く簡潔にご紹介。今すぐにプラントベースの食生活へと転換する必要はありませんが、噂が錯綜する現代社会で誤った情報を受け取る前に、皆がこの豆知識をインプットしておく必要があるのではないでしょうか。

1.資源

植物性の食事にすることで、1日に4,000Lの水、20kgの穀物、9kgの二酸化炭素が削減されると言われています。世界の穀物の50%は家畜などの動物によって消費され、アメリカの水資源の半分以上もまた家畜に使用されています。一方、世界的に見ると、およそ8億2千万人もの人々が飢餓に苦しんでおり、アメリカで家畜に利用されている穀物は8億人の人々を養うことができます。 1エーカー(約4000m²)の土地で生産できる食肉の量は約110kg、対して植物性の食物は11,200kg。ちなみに、ハンバーグ1つ分に使われる食肉を作るのに必要な水は、私たちのシャワー2カ月分に相当なのです。 

2.地球

「漁獲量が昨年に比べて半減」。この言葉はニュースやネット記事でもよく耳にしますよね? だが、毎年40%(約2千万トン)もの魚がサイズ問題等で廃棄処分される、という何も不思議なことが起きているのです。また、地球上では1分間におよそ4000㎡の森林が家畜産業のために破壊されています。特に規模の大きいアマゾン熱帯雨林の森林伐採原因の91%は家畜産業によるものなのです。 

3.二酸化炭素排出

世界第1位の肉類供給量であるアメリカ人が週当たり1食分の鶏肉の摂取を減らした場合、温室効果ガスの排出量は乗用車50万台分の削減と同値と言われています。そして、現代の食文化がサステイナブルな植物性の食事に切り替えることで、温室効果ガスの排出は70%削減することができるのです。 

以上の豆知識を踏まえても植物性の食事は今後必要不可欠だと「THE PLANT ERA」は考えます。ようやく日本に浸透してきたサステナビリティという言葉。選挙やLGBT問題と同じく、一人ひとりが声を上げ続けることが大切です。

Written by OzakiMakoto

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